深呼吸する家。

「思わず深呼吸したくなるような、気持ちの良い家にリフォームがしたい」ご自宅でヨガ教室を開かれたり、お友達を招いてホームパーティを楽しまれる事が多いご夫婦からこんなご希望を頂きました。主なリフォームの箇所はフローリングの貼り替え、壁紙から珪藻土への変更、キッチンのレイアウトを変更してLDKをより魅力的な空間に とのご希望を伺いつつプランを進め工事着工。

全部屋のフローリングや、廊下の天井は杉の板張り。
温もりある柔らかな質感を持つ杉板は、
室内を素足で生活をする日本人の暮らしには適した素材と言えるでしょう。

ともすれば無機質な雰囲気になりがちなマンションの
インテリアに豊かな表情を与えてくれる優しい木目の風合いも、とても素敵です

そして室内の全ての壁面は珪藻土の左官仕上げ。
今回珪藻土は湯布珪藻土  を採用しました。

現場での工事と並行して工房では 深呼吸したくなる家 の為にデザインしたオリジナルキッチンの製作中。
フローリングや天井の羽目板と同じように、杉材で作られたキッチンですが、杉と一口に言っても産地や樹種によってその表情は様々で、それもまた杉の魅力の一つかもしれません。

キッチン製作中には板をカットする度、取っ手の溝を掘る度、
杉の爽やかな香りと摩擦で木が焦げた香ばしい匂いが工房中に漂ってきました。
今回は大きな コの字 型のキッチンなので、工房で作成したユニットを現場に運び入れるのも一苦労。
それぞれ分けてパーツを作成し、工房で仮組みした後にもう一度ばらして現場に運び入れて設置。

キッチンの床はタイル仕上げ。
左官職人と大工とで入れ替わり立ち代わり進む現場はお互いがそれぞれの工程を確認しつつ進んでいきます。
今回は大規模なリフォームではありますが、お客様のご希望もあり、
お引越しをせず住まわれながらのリフォームだったので、なるべくご負担にならない様に心がけながら工事を進めて参りました。
そうして完成。

深呼吸する家

玄関を入ってLDKまで、廊下も天井も一直線に板張りにした事で
のびやかな奥行きを感じる事が出来るようになりました
キッチンは元あった壁を取り払い、リビングダイニングと自然に繋がりました。
お客様をお招きしてのホームパーティの際も

料理をする人、食事をする人、大人数が一緒に楽しむ事が出来る空間です。

コの字型のオリジナルキッチンは、作業の動線を大きく取って、2~3人でも無理なく作業できるスペースを確保。
吊戸棚を減らし、壁面側やキッチンの下部に収納を充実させたので、使いやすく広々としたキッチンになりました。
大きなステンレスのワークトップでパンを捏ねたり、たくさん食材を並べたりも楽々です。
コンロや食洗機、オーブン、換気扇、水栓金具などもお好みの物をお選びいただき、ぴったりサイズにて製作できるので
まさしく自分だけのオリジナルキッチンが完成します。
奥行きのあるワインセラーも、リフォーム前はリビングの一角に置かれていましたが
ピッタリサイズで置き場所も決まりました。

これからさらにワインを楽しむ機会が増えそうですね^^

今回は、お引越しをせずご在宅での全部屋リフォームでしたので、
その中で暮らされるお客様のご負担も大きかったと思いますが
いろいろとお心遣い頂き無事にリフォーム完了です。