既存の間取りは、二部屋で仕切られているリビングダイニングや、
ダイニングに背を向ける形になっているL字型のキッチンなど、それぞれが孤立したスペースになっており
お施主様のこれからの暮らしの希望やイメージを実現するには間取りに変更を行う必要がありました。
フルリノベーションでは比較的自由度が高く間取り変更を行う事ができますが、
私たちがフルリノベーションのプランの際に心がけるのは、
今の間取りを生かし構造体に無理をさせないプランであること。
既存の間取りを活かしつつ南側にある庭を楽しむ事ができるウッドデッキを交え、
将来にわたって変化する暮らしに対応できる間取りのご提案を致しました。
南面の縁側デッキからの光や風が入るLDK
お施主様のご希望で、建具はもちろん造作家具なども引き戸を多く使用しています。
内装の仕上げは湯布珪藻土の左官仕上げ。オークの無垢フローリングの風合いと相まって、
柔らかな優しい色合いの室内にまとまりました。
暗くなりがちな北側の玄関や廊下側へ光と風を通す為の欄間の回転窓のおかげでLDKからの光が届き、
ご家族の雰囲気を感じ取れるように。
寒い冬の日中の撮影でしたが、南側の大きな窓からは冬の柔らかい日差しが入り込み、
暖房をつけなくても暖かな室内は断熱材や高性能サッシを使用した効果を実感頂くには丁度良い気候でした。
LDKに併設された和室は客間として使用したり、
二階への上がり降りが困難になった際の寝室としても利用できるよう引き込み戸で仕切って個室を作ります。
広縁のある和室は椅子や小さなテーブルを置いて庭の木々を楽しめる時間を愉しむ事ができるちょっと贅沢なスペースです。
壁面収納兼カウンターを備えたキッチン。
反対側を見ると、洗面所と脱衣室そして浴室へと繋がります。
洗面所は既製品の洗面台に奥様のご希望だった造作家具を合わせて、
ドレッサーとしてもご利用頂けるスペースになりました。
洗濯、炊事などの家事仕事に、身支度など毎日の動きを合わせて動線を整える事で日々の家事がスムーズに楽しく。
戸建て住宅のフルリノベーションでは、ただ見栄えだけを美しくするのではなく
家での時間の過ごし方や今後の暮らし方の変化を見据え、
家の性能を見直し、安心安全な家での新しい暮らしをご提案しています。