素材一つで。
投稿:やまもとふみこ
中古戸建てのお住まいを購入して自分達の暮らしをはじめる時、そこが自分達の家になったんだって思いを深めて頂けるリフォームにしたいなって毎回思うんです。
今回のリフォームでは奥様がデザイナーをされている事から、イメージを伝えて下さるのがとっても上手。
したい暮らしや、その空間での過ごし方がしっかりとイメージできているので私たちに出来る事はそのイメージをより良い雰囲気で実現できる素材を選ぶ・作りだすところから始まりました。
例えば枠の色。飾り梁の色。キッチン扉の色。
よりイメージに近い素材を選んで加工をして、色を作り出するところから一つ一つ。
何もない所から、素材が家の一部になって行く為の工程は、探索と悩みと決断の連続。
特に調色などの色決めは楽しい時間でもありますが、素材によって色の入り方も全然違ってくる難しい工程。材料を無駄にする事も出来ないので一発勝負。
ここで色を一つ間違ったら全体のバランスが大きく崩れてしまうし、材料を無駄にしちゃうしという極限のハラハラが続きます。
でもそんな時は熟練の職人さん達にしっかりとイメージを伝え、意見を聞きながら一つ一つの工程を慎重に進めて行きました。
使いたいタイルのイメージに近い物がなかなか見つからない時には、お客様がタイルの品番まで探し当てて下さったりして、自分達だけでなくお客様とも共同作業で一つ一つのパーツを探し集めて作り上げてきた。そんなリフォーム工事になりました。
集めたパーツを現場の大工さんを始めとした職人さん達にお渡ししたら、後は出来あがっていく様子をひたすら楽しみに。
絵に描いた餅は食べられないケド、イメージを思い描いて下さったリフォームは実現するんです。
栗の無垢フローリング。レッドシダーの家具。シナ合板着色のキッチン扉。珪藻土。タイル。
私たちが用意した素材に、お客様が選んだ小物や照明、食器や飾られたお花。
思い描いた暮らしを実現する為に必要なパーツが全てピタッと組み合わさったら、とっても素敵な家ができあがりました。
「良い家だなぁ。。って毎朝思うんです。」
って、リフォーム後にとっても嬉しい言葉を頂きました。
中古戸建の購入で、あまり実感の湧かなかった 自分の家だって実感! を深めて頂けたならリフォーム大成功。
私たちも、自分達発信のイメージづくりではなく、お客様発信のしっかりと思い描かれたイメージを形にして行く中で、素材の新たな使い方や見え方を知れた気がしています。^^