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キッチンについて

家具職人五味です。

今回は造作キッチンについてです。

キッチンは全体の6、7割くらいのお客様に対してお作りさせていただいております。

メーカー製のキッチンをお選びになられた場合も、キッチンに対してカウンター付きの収納を繋げてそこにタイルを貼ったり、収納家具で囲いを作ったりと他の家具と絡めて作るので、メーカー製キッチンをただ単独で設置する事もほぼありません。

キッチン収納家具も大きさの違いは有れどほぼ全てお客様にお作りさせていただいております。

数多くの物件に携わらせていただいておりまして、私個人としてはキッチンとキッチン周りの収納家具は家具の中ではいわばその家の顔の様なイメージを持っています。道具として使い勝手のよいキッチンと収納、それとは別にリビングやダイニングから見ての木の雰囲気を感じられる美しい収納や機能美の二面性を持っているのがキッチンだと思っています。

当然、会社として家づくりがメインではあるのですが、家具屋としては家具を全力で良くしていきたいという思いで私はその顔に泥を塗らぬ様に物づくりをしています。

メーカー製キッチンと家具職人が家具として作るキッチンの違いははたして何なのか?

そのテーマはいつかお話しできたらと思います。

以下製作中風景

 

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今年の目標

あけましておめでとうございます。

家具職人五味です。

今年の目標は「ミスなくスピードアップ」です。

これは永遠の課題と言ってもいいくらい難題でもあります。

もしもこんな完璧な人がいるとしたら仙人です。

さておき、仕事においてミスとスピードは相関関係があります。

特に忙しい時に闇雲に焦ってスピードアップを計ってもミスが増えるだけです。

そんな時ほど落ち着いて、予定をたて一歩ずつ歩みを止めず山を登って行くイメージが必要です。

そして実は逆にも言えることがあります。

それはミスをしなければスピードは自ずと上がると言う事。

つまりミスをしなければリカバリーする時間がなくなります。

そして何よりいい商品ができます。←ここを目指します!!

大事なポイントは前者の様に置かれた状況に焦らされるか、後者の様に自ら状況を作れるかの違いです。

私自身これを体感する境地に達してはいますが、まだまだ仙人の境地までは伸び代があると思っています。

実際、去年も忙しい時期に判断ミスをしてしまいリカバリーが発生した事が有りました。

ですが、最も大切な事はミスをした時です。ミスをきちんと謝罪し、もう一度チャンスを頂いて良い商品を納める事だと思っています。

こういう事を様々考えてしまうのも五味の一つの特徴です。また今年一年おつきあいください(汗)

ともあれ他の社員にも見本となれる様に気を引き締めて仕事に向き合って行く所存です。

今年もよろしくお願い致します。

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*今年の最初の仕事壁面本棚です。

 

 

今年もあと1ヶ月ですが、

家具職人五味です。

早いもので2023年最後の五味ブログとなりました。

今年印象に残ったのは造作家具はもちろんの事、テーブルやベッドなどの置き家具を作る事が多かった気がします。新築ではキッチンもかなり製作しました。

中山建設では完成見学会を頻繁に行っています。その様な場で実際に家と家具の出来を見て頂き、信頼してお任せ下さるのは家具職人として大変嬉しくやり甲斐も有ることだと思います。それと同時に、期待を裏切らぬ様に毎回気を引き締め直して製作にあたっております。特に置き家具と呼ばれるテーブルやベッドなどは、良い意味でごまかしがきかない家具です。堅牢さ、質感、艶感、手触り、木目の美しさ、コストまで様々な事を求められますが、これらの事をバランス良く製作していきたいと思っております。そして家具に関しては他の誰よりも自分が一番厳しいジャッジをしていると自負しております。

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最後になりましたが、お世話になりましたお客様、協力業者様、会社スタッフ、このブログを見てくださっている方々に今年一年のお礼を申し上げたいと思います。

寒くなりましたのでお風邪など引かぬようご自愛下さい。

それではまた来年!

たまりのある家 マンションリノベーション

家具職人五味です。

今回はマンションリノベーションの家具製作です。

マンションフルリノベーションの場合、壁を構築する代わりに家具で壁面を演出することが多々あります。

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例えば、廊下側はは天井まで本棚、その裏側はワークデスクの様にになる事があります。

これはスペース的に効率がよく一体化して見栄えもいいのですが、作り手としては比較的難易度が高くなってきます。

作り手とは大工、家具屋、設計の三者です。

作り手達がそれぞれ家具の仕様、デザイン、作り方、取り付け方、電気配線の経路、搬入まで全てを打ち合わせを行います。その上で製作がスタートします。当然と言えば当然な話しですが、実際には普通の工務店でこの三者が細かい話までするのははかなり難しいはずです。

そして設計(顧客)側の要望を最大化して更に大工さんと家具職人が作り方やコスト管理までも全てを最大化します。それがクオリティや価格に繋がっていると思っています。

自社設計、自社製作、自社社員大工&家具職人が居るメリットはここにあると思います。

「たまりのある家 マンションリノベーション」は完成が近くなってきました。

このリノベは家具も満載です。また正式にHPや見学会でご紹介できるかと思います。

ありがとうございました。

 

 

框戸(かまちど)

家具職人五味です。

今回はしっとりと框戸についてです。

 

框戸とは枠で組んだ無垢の扉の事を言います。

建具を吊る場所によって、ガラスやポリカーボネートなどの

様々な素材を入れる事により用途を使い分ける事ができます。

新築やリノベーションなどで主に家の中心となる場所の入り口に提案させて頂く事が多いです。

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建具を構成する4本の木材ですが、目通りの良い高級な柾目材を使用しています。

柾目は目切れが無く見た目が良い事に加えて、木材の質としては最も狂いの少ない素材です。

四本の枠だけで構成される框戸にとって材の狂いは致命的な捻れとなって現れることとなります。

捻れた建具は上端と下端がの位置が10mmも20mmずれてしまう事になりかねません。

 

框戸の加工で部材の接合は「ホゾ構造」で組んでいます。

ホゾは強度が有り捻れを抑えたり、框戸との相性が良いのですが多少の技術を求められるので、

昨今では建具屋さんでも敬遠される事が多いです。慣れてしまえば基本的な楽しい木工技術の一つです。IMG_8682IMG_8683IMG_8685

ホゾに変わる加工としてはダボ構造やドミノなどが有りますが長期的な強度に欠点が有り、後に剥がれて脱落するなどの事例を沢山見てきました。建具に限って本質的にはホゾに変わる構造は無いものと思っております

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少し専門的な話しでしたが、普段どんな事を考えて木工をしているかを少しお話ししてみました。

 

 

 

 

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ラストスパート

家具屋の五味です。

 

「二つの寄棟からなる平屋」は昨日、完成見学会を無事に迎える事が出来ました。

あとはお引き渡しに向けて最後の仕上げです。

見学会の時の写真と家具取り付け時の写真を織り交ぜながらお伝えしたいと思います。

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寄棟造りという平屋の屋根を二つ連ねた形が、特徴的な外観と間取りを産み出していると思います。中に入る前からワクワクしますね。軒の形がなんとも素敵ですね。

 

 

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最初に玄関収納、奥の手洗を含めると間口3600mm もありかなり奥行きが有ります。

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玄関を上がると先ずはこのなぐり床がお出迎えしてくれます。足触りがモコモコすべすべしてとても気持ちいいです。

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リビングには大きな造作ソファーを設置しました。

小窓が素敵です。

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定番のテレビ台もお作りしました。

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ダイニングキッチンも全て造作でお作りさせていただきました。

特徴的なのが、キッチンの作業スペースが180mmほど床が下がっています。

(キッチン自体の高さは850mmで標準範囲です)

これによりキッチンとつながるダイニングテーブルの高さを下げ、家具の圧迫感をかなり少なくさせ、窓の開放感を引き立てているなと思いました。(家具屋の個人的な見解です)テーブル高さを下げた分、椅子の脚は高さを詰める予定です。

テーブル部分も本格的に造り込んであるので裏側も見せられますよ。

写真でもお分かりになりますように周りの環境が全て緑に覆われていて、緑の切れ目に富士山が見えるとっても素敵なロケーションのキッチンです。本当に羨ましいです。

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仏壇収納や子供室の家具。

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洗面台と三面鏡の収納棚。

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建具の製作風景です。

あと少しで取り付けです。

ラストスパートきっちり納めたいと思います。

 

 

 

 

家具職人五味の家具製作日記

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