家具製作の素材のお話し。無垢材と天然木化粧合板
投稿:やまもとふみこ
家具の素材ではよく 無垢材とか 天然木化粧合板 などの材料名を見かける事が多いですね。
名前の雰囲気的には無垢材が一番良さそうだけど、天然木化粧合板。。。?って無垢と何が違うの?って方、実は多いのじゃないかな??
なんて、ふと思ったわけです。
このブログでも良く無垢無垢いっておりますが、実は私たちの家具製作では天然木化粧合板=突板(つきいた)と呼ばれるものを使う事も多いので、その違いや用途等をご説明してみましょうか。
この写真。無垢のウォールナットの無垢一枚板の上に、ウォールナットの突板を置いてみました。
こうしてみると木目や色味も近くて、板状にするとあまり違いが分からないかもしれませんね。
そうなんです。
突板は無垢の板を薄くスライスした木のシートの事なので、木目や見た目の風合いではハッキリとした違いは気が付きにくいものなのです。
同じ化粧版でもプリント紙化粧繊維板と呼ばれるものは、木目を印刷したシートを張り付けているものなので、質感は明らかに無垢や天然木の突板とは違ってきますのでご注意くださいね。
突板だけを見てみると、とても薄いベニヤの様な板
これを芯材(しんざい)と呼ばれるシナ合板などの板に張り付けて家具の材料にします。
今週末にお届け予定のカウンター下収納はそのようにして作りました。
スッキリとシンプルでモダンなイメージに仕上げたい時には、無垢材よりも突板の方が似合うと思います。
今回はウォールナットの突板を使用しましたが、無垢板で作るよりずっとお手頃なお値段で製作する事が出来ました。
樹種や木目も多種多様に揃っているし、一般的に銘木と呼ばれるような高価な木材も突板なら無理なく購入する事が出来ますし、湿気や乾燥などで扉が開きづらくなったりだとか、板にひび割れが~!の様な心配が無いのもメリットと言えますね。
逆に言ってしまえば、無垢と違って表面を彫るような傷が付いてしまった場合には補修が効かない
「やっぱり無垢が好き!」って方には物足りない とかの点はデメリットになるのかなぁ?と思いますが、価格や使い方、デザインのお好みに合せて素材を選べる方が楽しいですし、イメージの幅も広がりますよね^^
無垢のウォールナットのテーブル越しに、突板ウォールナットの家具をじっくり眺めながら
「 無垢の質感に負けてないんじゃなぁい~?? 」 なんて一人でぶつぶつ言っていたのは内緒です(笑)
*一枚板入荷のお知らせ*
一枚板が入荷しました。
今回入荷した二枚はどちらも初入荷のニューフェイスです♪
心材の赤と辺材の白のコントラストの違いが綺麗なパドック(左)と
三大銘木の一つと言われ高級家具等にも使われてきたマホガニー(右)
Muku-emi HPにてご紹介していますのでご覧ください。
どちらもショールームにて実物を展示しています。実物は写真よりも素敵ですよ^^
気になる方は是非ご覧になりにいらしてくださいませ♪