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クラフトマンの家の家具

こんばんは。家具屋の五味です。

先週はクラフトマンの家に納める家具を仕上げました。

この家具はクラフトマンの家最大の見せ場になる部分です。

いつもそうですが、それはもうかなりの気合を入れています。

その最大の見せ場ですがレッドシダーのキャビネットに取り付く6.5mの天板です。

6.5mの天板と軽く言いましたが、そもそも6・5mもある材木は規格外の大きさですので売ってはいません。。

自分も24年間無垢の家具を作ってきましたが、こんなに大きな板は初めて作ります。

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(材木の使い方を決める木取り作業)

 

これはもちろん「はぎ板」です。はぎとは幅の狭い板を貼り合わせて大きな板にすることを言います。

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(はぎ前の状態)

 

 

はぎは無垢財を扱う木工の基本的な技術ですが、これを失敗すると後に「ハギ割れ」をおこしたりするので最も重要な技術でもあります。

加えてこの長さのものですから当然長手方向にもはぎます。

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(ハタガネを使っての圧締作業)

 

これがまた長いこと長いこと。。骨が折れるとはこの事です。。。

そして完成系がこちらです。変な形をしてるのは取り付け後のお楽しみでとって置きますね。

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メインの天板を仕上げた後、キャビネット本体も順調に組みあがり、工場にところ狭しと置いてあります。

 

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キャビネットの見せ場はこの扉です。

無垢の框を強度の有るホゾ組みで組んでおります。

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「ホゾ組み」は「ダボ組み」などに比べて技術的に経験が必要だったり、作るのに時間もかかったりと高価ではありますが経年で壊れることは先ず有りません。

良い家具と言われる物にはやはりホゾ加工は欠かせません。中に入る羽目板もラフ材を表に出した特徴的な仕上がりです。

羽目板の模様も敢えてランダムになるように全体を見て決めています。

 

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(ホゾ穴を角のみ盤で加工中)

 

そうやって手をかけた家具たちが無事に出荷されてやっと肩の荷が下ります。

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(長すぎてトラックにおさまりません 笑)

 

 

取り付け後の様子はまた後ブログに書かせていただきます。

この夏はまだまだ忙しくなりそうです。

以上です。

 

 

レッドシダーで造る玄関引き違い戸

クラフトマンの家もいよいよ大詰めに入り建具の製作に入っています。

レッドシダーで作る玄関引き違い戸です。

日頃から無垢の框扉の加工は慣れてはいるものの、今回は特別に緊張感があります。

毎日、大工さんの目に晒される訳ですから家具屋としては失敗はできません。。

ビシッと気を引き締め加工に入ります。

木取りを終え勝手墨を施した加工待ちの材料達。

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ホゾ穴の加工をするのに穴の墨付けをします。この作業は鉛筆では行いません。

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筋け引きという小さな刃物の付いた道具を使い筋を引きます。

この筋は限りなく点に近い線である為、精度の要る作業には欠かせません。

筋を引いたら角のみ盤で穴を開けます。

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精度良く開けることができました。

今度は穴に合わせてホゾを作ります。

丸鋸でホゾの胴付きを決めます。

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次はホゾの「だき」(厚み)を決め程よい入り具合に調整します。

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そしてホゾの「きき」(幅)を決め中間の島を抜きます。島を設けることでホゾ穴の強度を高める事ができます。

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ここまででホゾとホゾ穴の加工は終わりです。

框を組む前に必要な加工はできるだけやってしまいます。

大きな建具になってからでは取り回しが悪く作業が難航するからです。

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やっと組み立てに入ることができます。

接着剤を塗布し、旗がねで締め込み圧締をします。

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上手く組みあがりました。鉋で表面を仕上げ完成です。

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吊り込みが楽しみです。後は大工さんよろしくお願いします。

五味

外構工事

「心地よい風と緑のある家」

外構工事が完了しました。

アプローチのコンクリートの洗い出しや

レッドシダーで作る、門柱やウッドフェンスも完了して

いよいよ植栽作業。

事前に植栽範囲と樹種を決めてあるので

その位置に仮置きしてお客様と最終位置を決定しました。

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メディカルティーツリー・ドドナエア・ロシアンオリーブ

一気にお家が彩られていきます。

建物裏手には3.5M越えのジューンベリー。

草のよしだやさん夫婦で来て作業してくださいました。

この日は暑い暑い!

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裏の緑地帯と建物敷地をつなぐ重要な木になります。

もう少し大きくなると2階ベランダにヒョコっと顔を出し

緑の奥行が増す所定

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ユーカリ・シルバーダラー。

木の生長が早く

植えられる場所が限られる樹種ですが

北側は水路が流れています。

ここなら植えられます!

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前を通る方々に

「きれいになったね!」とお声掛け頂き嬉しくなります。

敷地の庭としてだけではなく

町に潤いを与える植栽。

必要です。

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木々の見えるウッドフェンス

こんばんわ杉山です。

徐々に暑くなり熱中症に気をつけながら作業しています。

 

 

さて今日はウッドフェンスの施工時のお話をしたいと思います。

ウッドフェンスには家の中で使用する木材とは異なった木材を使います。

外は雨風にさらされるので腐食しにくいレッドシダーと言う木材を使用しました。

ただやはり木材なので雨に濡れたままだと腐ってしまうので水はけのある施工をしなければなりません。

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このように隙間をあけ張っていくと水が下からはけていき乾燥し腐食しにくくなります。

等間隔に並べていくととてもオシャレなフェンスができた思います。

お家の後ろには緑の木々が生い茂っているのでフェンスを作って目隠ししてしまうのはもったいないので

柵をつくりキレイに仕上げました。

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お客さんも喜んでくれていたのでよかったと思います。

 

今日はこれで失礼します。

素材一つで。

投稿:やまもとふみこ

中古戸建てのお住まいを購入して自分達の暮らしをはじめる時、そこが自分達の家になったんだって思いを深めて頂けるリフォームにしたいなって毎回思うんです。

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今回のリフォームでは奥様がデザイナーをされている事から、イメージを伝えて下さるのがとっても上手。

したい暮らしや、その空間での過ごし方がしっかりとイメージできているので私たちに出来る事はそのイメージをより良い雰囲気で実現できる素材を選ぶ・作りだすところから始まりました。

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例えば枠の色。飾り梁の色。キッチン扉の色。

よりイメージに近い素材を選んで加工をして、色を作り出するところから一つ一つ。

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何もない所から、素材が家の一部になって行く為の工程は、探索と悩みと決断の連続。

特に調色などの色決めは楽しい時間でもありますが、素材によって色の入り方も全然違ってくる難しい工程。材料を無駄にする事も出来ないので一発勝負。

ここで色を一つ間違ったら全体のバランスが大きく崩れてしまうし、材料を無駄にしちゃうしという極限のハラハラが続きます。

でもそんな時は熟練の職人さん達にしっかりとイメージを伝え、意見を聞きながら一つ一つの工程を慎重に進めて行きました。

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使いたいタイルのイメージに近い物がなかなか見つからない時には、お客様がタイルの品番まで探し当てて下さったりして、自分達だけでなくお客様とも共同作業で一つ一つのパーツを探し集めて作り上げてきた。そんなリフォーム工事になりました。

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集めたパーツを現場の大工さんを始めとした職人さん達にお渡ししたら、後は出来あがっていく様子をひたすら楽しみに。

絵に描いた餅は食べられないケド、イメージを思い描いて下さったリフォームは実現するんです。

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栗の無垢フローリング。レッドシダーの家具。シナ合板着色のキッチン扉。珪藻土。タイル。

私たちが用意した素材に、お客様が選んだ小物や照明、食器や飾られたお花。

思い描いた暮らしを実現する為に必要なパーツが全てピタッと組み合わさったら、とっても素敵な家ができあがりました。

「良い家だなぁ。。って毎朝思うんです。」

って、リフォーム後にとっても嬉しい言葉を頂きました。

中古戸建の購入で、あまり実感の湧かなかった 自分の家だって実感! を深めて頂けたならリフォーム大成功。

私たちも、自分達発信のイメージづくりではなく、お客様発信のしっかりと思い描かれたイメージを形にして行く中で、素材の新たな使い方や見え方を知れた気がしています。^^

心地よい風と緑のある家。ここ一か月の工事の様子。

投稿:やまもとふみこ

 

本日は心地よい風と緑のある家 新築工事の3月から4月までをまとめて(でも丁寧に♡)ご紹介しますっ!

ちなみに昨日の記事は 丘の上の平屋新築工事の進捗は、新築サイトでまとめてご紹介しています。プランからお引き渡しまでで 17話に及ぶ大長編っ!

時系列を遡りながら、家ってこうやってできて行くのか~と、ご参考にして頂けたら嬉しいです^^

 

心地よい風と緑のある家も様々な作業工程を経て、だんだんと完成が近づいてきましたよ。

3月の中頃には湘南建築センターによる建物の中間検査がありました。

この時期の検査では、梁や柱といった構造を繋ぐ金物が図面の通りに正しく施工されているか等を細かくチェックされます。

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検査員の厳しい目つきに、ちょっとドキドキしつつも

屋根断熱の取り合いを見てポソッと漏れた「しっかり施行してるな~。。」の言葉に耳がダンボ(笑)

褒め言葉は聞き逃しません!!

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屋根にびっしりと入った断熱材は120mm 高性能グラスウール マグスーパーイエロー

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どんなに高性能な断熱材を使っていても、施工がしっかりとされていなければ効果は発揮されません。

中間検査後の現場で、断熱材を隙間なくびっしりと詰め込んでくれたのは4月入社の新人大工見習いの高野くん。(この時はまだアルバイト)

簡単そうな仕事に思えるかも知れませんが断熱材を隙間なく入れ込むのも大切な技術です。先輩大工の技術指導の元、厚みを意識して根気強く断熱材を詰めていました。

 

室内の工事と同時進行で外壁工事もどんどん進みます。

 

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外壁正面にアクセントとして採用した チャネルオリジナル ウィルウォール

天然木に防火機能を加えた認定商品なので、材料の価格は少し高めですが工事費全体として考えるとリーズナブルになる素材。

家づくりの中で色々な素材を知り、用途や目的を考えコストコントロールをしながら目指す完成のイメージに近づけていく過程が楽しいものなのです。

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板金の職人さんがとっても気を使って作業を進めていた外壁のベース部分になるIGKOGYOの ガルブライトJフッ素 の施工も終わりガルバサイディングのフラットデザインと、アクセントウォールにレッドシダーをプラスして完成した外観がこちら。

 

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足場とシートがとれた外観を見て、レッドシダーの男前な素材感にグッときました!とお施主様から嬉しいお言葉を頂きました^^

外観の工事と同時進行で、室内では内装工事が急ピッチで進んでいきます。

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室内の床は杉の無垢フローリング15mm 毎度の事ですがフローリングの施工がはじまると現場がとってもいい香り。

思わず深呼吸したくなります。

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階段も同じく杉材で。

材料は、杉が1820mm×910mm(3×6サイズ)の板になっている素材を使いました。

工房での加工が1日、現場での取り付けが1日。階段にかける工事の日数を短縮する為、これもコストコントロールの工夫の一つ。

細かな積み重ねですが、チリも積もれば何とやら。一棟の家が出来あがるまでの一つ一つの段階でアイデアと工夫を積み重ねています。

 

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大工工事が終わりに近づくと、クロスの施工。

追々お客さまが壁をセルフビルドで塗装する予定なので紙クロスの ルナファザー NO・20/75採用しました。

施行の担当は一家全員クロス職人のホームクリエイションから、藤原父さんとお兄さん。

いつも丁寧な施工をしてくれています。

 

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工房では家具職人の五味さんがレッドシダーの玄関ドアを作っていました。

お施主様から預かったhori のゴールドのドアノブもバッチリカッコよく付きましたよ!

 

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現場での取り付けも無事完了。

 

と、ココまでがこの一カ月くらいで心地よい風と緑のある家に起きた出来事。

日々猛スピードでめまぐるしく現場を進めながらも一つ一つ、丁寧に施工してあともうちょっとで完成です^^

 

完成まであともう一息!

気を引き締めて頑張りますっ!!