作りつけ家具をつくる
今、都筑区の工場では杜CAFEのオープンに向けて製作中です。
こちらはCAFEのキッチンに納める吊り棚です。
両面側から見える為これまた気を使います。
今回のポイントはお客様から見える側は継ぎ目の無い様にしたことです。
通常は箱型の家具を作る際には縦に使う 「帆立」 と呼ばれる部材と
横に使う 「地板・天板」 と呼ばれる部材で構成されますが、
各板の厚みのラインが見えて来てしまうのが普通です。
その為に縦と横の継ぎ目が見えてしまいます。
今回は一手間加えて四方留めの様な作り方をしました。
この方法のせいで木目の繋がりが途切れることが無くすごくスッキリしたデザインに見えます。
両面仕様の吊り棚でメープル材の白い色とシンプルな木目にはこの工法はピッタリな気がします。
気になる方はオープン後に杜CAFEまで見に来られてはいかがでしょうか?
いろいろな意味で杜CAFEのオープンが楽しみですね。
そんな中でも仕事の切りの良い場面では、お待たせ致しておりました本棚を製作しました。
ラワン合板で作った本棚がこちらです。
ラワンの持つ独特の木目がとても良い雰囲気を出していると思います。
塗装には色付きのオイルを施しています。
高野大工と納品に行ってまいりました。
実際にお部屋に取り付けると工場で見ていたのとは違う色や表情が見えてきてとても素敵だなと思いました。
そして一息つく間も無くCAFEの最終局面に突入です。
残りは建具と引き出しの面材ですがこの部分は無垢材で製作します。
要するに一番の見栄えになってくる部分でもあります。
建具は框組みでお得意のホゾで組みます。
ホゾ組みは自分の十八番なので苦も無く加工しちゃいます。
やはり木工でこういう加工はやっていて楽しいですね~。
以上です。五味
カフェ什器の製作
中山建設運営で二月下旬にオープン予定の「杜カフェ.B」。
今、カフェスペースでは石谷大工が急ピッチで内装を手がけています。
そして、工場ではそのカフェの厨房に設置する什器の製作に入りました。
およそ20平米くらいのスペースにL型引き出し付きカウンターや
つり棚が所狭しに計10台くらい並びます。
そのほとんどがお客様側の表面と厨房側の裏面が見える仕様となっており、家具屋泣かせの造りになっています。
何故家具屋泣かせかと言いますと、
両面仕様の家具というのは裏側がないと言うことなので作業の「逃げ場」が少なく難易度は高くなります。
その分見栄えや利便性は高くなるのがメリットだと思います。
とりあえずは、第一段の納期に間に合うよう頑張って作っているところです。
完成が楽しみです♪
以上です。五味
家具製作 キッチン、洗面台、収納家具、デスク
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
昨年末より迫りくる数々のビッグウェーブを乗り越えてきましたが、
今年もお正月休み明け早々にロケットスタートをきっております。
アイランド型キッチン収納、大型のデスクカウンター3台を製作、納品済みです。
昨年末は忙しくてなかなかブログを更新できずにいましたが、
先月写真だけをブログで上げさせて頂いた分ですが
12月だけでも洗面台を1台、キッチンとキッチン収納とキッチン吊棚を2物件分、
チェリー突き板の大型壁面収納棚、四方面仕上げの大型収納家具を10台、
引き出し付き小上がりを7台を製作しました。
一人でできる量を超えてはおりましたが、若い大工の手伝いも時折入れつつ
何とかミスなく作り上げ納品することができました。
昨年末に導入したPシステム加工機もフル稼働して効率を上げられたのも大きかったなと思います。
今年も更なるモノ作りにまい進して行く所存でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。
家具職人 五味
夏の思い出~キッチン~下駄箱~建具~
こんにちは、家具屋の五味です。
久しぶりの投稿になります。
もうすぐ夏も終わりそうとだ言うのに、まだまだ残暑が厳しいですね。
ここ中山建設の工房は天井に屋根が一枚なので本当に暑いのです。。体感40度くらいあったかなー
平成最後の夏の思い出と聞かれたら・・・・家具造りをしたこと。。と胸を張って答えます!
今年の夏はお客様のために全力で作ります!と決めました。
とういう訳で、一ヶ月の間に二物件分の家具を製作しました。
キッチンを二台、キッチン背面収納二台、下駄箱一台、洗面台一台、建具は数え切れないほどこなしております。
建具製作は大工さんにもお手伝いをお願いしましたが、
とにかく忙しかったのでブログのことを忘れてしまいお見せできる写真が数枚しか無くとても反省しております。
ラワン材で製作した下駄箱の本体です。上段は吊り棚になります。
実際に靴を置く地板と棚板は汚れに強い白ポリ合板を使用しています。
天板はタモ材無垢板でこだわっております。
オイル塗装は仕上げもしっかり行わないとツルツルに仕上がりません。質感にもこだわります。
木目が浮き出てとてもきれいに仕上がりました。
こちらは欄間窓です。換気や明かりとりに重宝します。
窓としては部材をかなり細く作っているので強度を出したり金具の掘り込みに手間がかかります。
継ぎ手の仕口は必要な強度や部材の厚みなどに応じてチョイスします。
仕口はこんな感じです。
大工のツートップ加藤大工と秋元大工にも建具の応援に入ってもらいました。
この二人が入れば作業が一気に進みます。お二方ありがとうございます!
頑張ってやりきります。
以上です
五味
Tags: オーダーメイドキッチン, オーダーメイド家具, オーダーメイド建具, キッチン, 下駄箱, 家具クラフトマンの家の家具
こんばんは。家具屋の五味です。
先週はクラフトマンの家に納める家具を仕上げました。
この家具はクラフトマンの家最大の見せ場になる部分です。
いつもそうですが、それはもうかなりの気合を入れています。
その最大の見せ場ですがレッドシダーのキャビネットに取り付く6.5mの天板です。
6.5mの天板と軽く言いましたが、そもそも6・5mもある材木は規格外の大きさですので売ってはいません。。
自分も24年間無垢の家具を作ってきましたが、こんなに大きな板は初めて作ります。
(材木の使い方を決める木取り作業)
これはもちろん「はぎ板」です。はぎとは幅の狭い板を貼り合わせて大きな板にすることを言います。
(はぎ前の状態)
はぎは無垢財を扱う木工の基本的な技術ですが、これを失敗すると後に「ハギ割れ」をおこしたりするので最も重要な技術でもあります。
加えてこの長さのものですから当然長手方向にもはぎます。
(ハタガネを使っての圧締作業)
これがまた長いこと長いこと。。骨が折れるとはこの事です。。。
そして完成系がこちらです。変な形をしてるのは取り付け後のお楽しみでとって置きますね。
メインの天板を仕上げた後、キャビネット本体も順調に組みあがり、工場にところ狭しと置いてあります。
キャビネットの見せ場はこの扉です。
無垢の框を強度の有るホゾ組みで組んでおります。
「ホゾ組み」は「ダボ組み」などに比べて技術的に経験が必要だったり、作るのに時間もかかったりと高価ではありますが経年で壊れることは先ず有りません。
良い家具と言われる物にはやはりホゾ加工は欠かせません。中に入る羽目板もラフ材を表に出した特徴的な仕上がりです。
羽目板の模様も敢えてランダムになるように全体を見て決めています。
(ホゾ穴を角のみ盤で加工中)
そうやって手をかけた家具たちが無事に出荷されてやっと肩の荷が下ります。
(長すぎてトラックにおさまりません 笑)
取り付け後の様子はまた後ブログに書かせていただきます。
この夏はまだまだ忙しくなりそうです。
以上です。